2013PWCチャンピオン決定!

ブラジルVaradaresで開催された2013年PWCチャンピオンがついに決定しました!

大会中に発覚したグライダーチェック問題により、成績は仮発表となっていましたが、2月15日のPWCA(ワールドカップ委員会)の公式発表 により、成績がやっと確定となりました。

その結果により、宮田歩(アエロタクト)が2013PWCチャンピオン(総合優勝)となりました!

詳しい成績はこちらから

ワールドカップでの日本人優勝は、2000年PWCスペインGranadaで優勝した辻強さん(アエロタクト) 以来の快挙となります。

あの時は宮田も参戦していました。連日200kmのタスクが成立するハードな大会での辻さんの優勝は本当に凄かった・・・。いつか自分も表彰台の真ん中に立ちたいと、夢見た思い出深い大会でした。

あれから14年経ち、やっと夢が叶いました。でも、本当は実際の表彰式で、表彰台真ん中に立ちたかったっす・・・。

2000年、初めてPWCへの挑戦が始まり14年間。長い間、ご声援を続けていただいた皆様にやっと恩返しができました。本当にありがとうございました。

女子優勝は同じ日本人の平木啓子さんです。おめでとうございます。
2003年にピークを迎えていた日本の競技レベルは、今また世界に通用するレベルに戻ってきていると感じます。次に続く若い選手も育ってきました。

これを機会に、世界に挑戦する選手が増え、そして、日本人パイロットが世界大会で表彰台に立つことを夢に見続けたいですね。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2014年02月27日 | Permalink

SSA伊豆、朝霧ツアー

今回の大雪に負けず、北九州からSSAのみなさんが伊豆・朝霧ツアーで訪れてくれました。毎年恒例となってきたこのツアーですが、毎回ドラマがあります。

前日までのステップアップコースは終了し、SSAツアーとなった途端、適度な北風が!!三筋山にはに通称「三筋マジック」といわれる安定した北風が吹き込みます。

北トップテイクオフ前では、朝から安定したリッジソアリングが楽しめ,初めてのトップランディングもできました。これが昨日のステップアップコースだったら・・・リッジソアリング、トップランディング三昧です。


さて、午後になり日差しが出てきました。穏やかなサーマルコンディションとなり、みなさんガグリングを駆使し弱いサーマルをキャッチ!SSAのチームワークの良さがうかがえます!?



11日は朝霧へ移動。こちらも絶妙な北風コンディションとなり、穏やかな朝霧を楽しむことができました。





今回もフライトだけでなく、宴会も大いに盛り上がりました。笑いが絶えないSSAの皆さんは本当に楽しそうです。一緒にいるとこちらが元気になってしまいます。ありがとうございました。


来年も冬のツアーは伊豆・朝霧にお越しくださいね。雪を降らせてお待ちしております。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2014年02月14日 | Permalink

伊豆ステップアップコース③ランディング編

2014伊豆ステップアップコースも今回が最終回。しかーし!今回も決めてしまいました。半世紀に一度の大雪・・・。温暖な伊豆半島に雪を降らす男として恐れられている宮田ですが、今回はガッチリ降らせました。最近は宮田イベントは好天続きで、雨男の汚名を払しょくしたと思っていたところでしたが残念。

伊豆半島に入り,各峠が通行止めになる状況でしたが、浜名湖PGS,スカイトライSSA空ともの皆さんにお集まりいただきました。たどり着くまでの道のりが、人生のステップアップコースだったそうです。

初日の8日は、午後からセオリーを講義を行いました。吹き抜けの講義では、浜名湖N村君からいただいたOPI山模型が大活躍です。みんな吹き抜けには注意だぞ!(写真はyumiさん撮影)

9日予報も良かったのですが三筋山頂は西風が強く、なかなか飛べません。そしてやっと東風になったころには雲底が下がり真っ白・・・。お昼休みに降りてきたら山頂はクリアー!よっしゃー勇んで上がったら再びガスが。



あまりのガスに山頂ではじける浜名湖メンバーはみんな若い!

山頂は諦め、大峰練習場を使いショートフライトと斜面ランディングの練習に切り替えます。ターゲットを横目で見ながら、横風でアプローチし斜面にタッチダウン!普段向かい風で降りていると、感じられないグライドパスの変化を覚えていただけたでしょうか。


(photo by agata)
やっと盛り上がってきたころ、最後は小雨が降りだして終了。もう少しやりたかったですね・・・。

今年は夏にステップアップコースを長野県栂池高原で開催予定です。リベンジはその時に!

PWCスーパーファイナルのお祝いに頂いた「焼き鳥コーラ」怖くてまだ飲んでいません・・・。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2014年02月12日 | Permalink

2013 PWC SuperFinal Brazil エピローグ

11日間の熱く、長い戦いは終了しました。1日は休息日。そして、1日が悪天候でキャンセルとなった以外、9本のタスクが成立する素晴らしい大会となりました。タスク距離は60㎞から100㎞と決して大きなものではありませんでしたが、ブラジルらしいトリッキーなコンディションに適したものであったと言えるでしょう。2013年ワールドカップチャンピオンを決定するふさわしい大会となったことは、間違いありません。そして、急遽変更となった大会を開催していただいたオーガナイザーには、本当に感謝です。


2011年決定したEN認証機のみ参加可能とする国際的なルールに、ワールドカップも追従することとなりました。2012年、2013年と2年間このルールで戦われる中、各メーカーも競技用EN-D認証機を新たに開発、投入してきました。そして、この新たなレギュレーションは、競技用パラグライダーにさらなる滑空性能と安全性の進化をもたらすこととなります。

しかし、各競技会において、参加グライダーが本当に認証機なのか!?公式な検査が必要になります。各タスクトップ選手はフライト後、PWCAのグライダーチェックを受けることが義務図けられました。ところが今回の大会では、そのチェックでグライダー後縁寸法と、ライザーのスピードシステムが認証機と全く違うグライダーがあることが判明したのです。

本来ならば、この時点で認証機ではないと判断され、そのグライダーを使用している選手は大会を失格となります。ところが、あまりに多くの選手が、このグライダーを使っているためPWCコミッティとしては、即失格とする判断することはできず、大会終了後上位者のグライダーを公式のテスト機関に送り、その判断をゆだねることを決定しました。

確かに、認証機だと信じて購入し、はるばるブラジルまで大会に参加してきた選手にその責任はなく、認証機と違うものをマーケットに出してしまった、そのメーカーの責任となります。少しでも性能を高め、勝つための手段だとはいえ、スポーツ精神には反する行為です。多くの選手が公式な抗議文書を提出する大問題となりましたが、これは今回の大会に限らず、世界中のパラグライダー競技会に問題提起することになるでしょう。

この問題に対し、PWCA(ワールドカップ委員会)がどのような判断をするかは、もはや見守るしかありません。大会期間中、競技に集中したかったため、できるだけこの問題を考えないことにしていました。そして、今はこの素晴らしい大会で、完全燃焼できたことに大変満足しています。

思えば、2000年に初めて参加したワールドカップが、今回の開催地Governador Varadaresでした。その後、10年以上PWCをメインとした国際大会に参加、失敗と成功を繰り返す経験中で多くのことを学ばせていただきました。自分の飛行技術向上だけでなく、パラグライダー性能の進歩を身に感じながら、飛ぶことの素晴らしさに感動させられてきました。そして、過去最高の結果を残すことができた場所が、Governador Varadaresだったことは何かの縁かもしれません。


長い間、応援し続けていただいた皆様、ご声援本当にありがとうございました。
ついにやりました!


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2014年01月27日 | Permalink

2013 PWC SuperFinal Brazil day12

25日 Day12 TASK10
いよいよ最終日です。朝から快晴。テイクオフに着いたころにはすでに雲底高度が1500mを越えています。最終日にふさわしい最高のコンディションとなりそうです。

68kmのトライアングルタスク。ゴールはメインランディングです。ES(タイム計測終了)ポイントはテイクオフの中腹です。どの高さで突っ込むと、ESをカットできるのか!?重要ポイントです。ちょっとフレンチミーティングを覗いて、ESシリンダーの位置を確認しました。なるほど・・・かなり山の中腹です。これは波乱の予感あり・・・。

今日も宮田グループはスタートで痛恨のミス。低いスタートとなってしまいました。焦らずアタックし、追走します。そしてレース中盤にはトップ集団をキャッチ!そして、雲底高度も1700mに達し、サーマルコンディションもピークに達しました。もてるスピードをフルに使いアタックし続けます。最終日ということもあり、全員がフルアタック!猛烈なスピードでファイナルグライドとなりました。


今日の宮田は冴えていました。サーマルからの離脱タイミングも完璧!残り10㎞をベストラインで飛びます。途中、先行していた集団は離脱高度が低すぎ、サーマルで回し始めます。上空をそのままスルー!そして、テイクオフ下の斜面にあるESシリンダーへまっしぐら!入り組んだ谷の中を一番奥まで入り込みます。さあ取れるか!?もう後戻りできません!斜面に突き刺さるつもりで突っ込みます。幸運にも谷の中では、ウルグー(鳥)がソアリングしています。もらったー!そしてぎりぎりの高度でESカット!


トップから15秒遅れの8位でフィニッシュ!燃え尽きました・・・。シビレる様なファイナルグライドが見事決まり、放心状態でゴールとなるメインランディングまでのフライダウン。至福のグライドとなりました。

成績はこちらからご覧ください。


総合成績も5位で終えることができました。グライダーチェック問題でENZO2が今大会どうなるのかは、まだ未決定です。しかし、その他のグライダーでは最上位となることができました。これから表彰式です。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2014年01月27日 | Permalink