Gin New EN-B Atlas 日本上陸

Ginglidersから新しいEN-Bグライダー「Atlas」が発売になります。
まずはMサイズから日本上陸です。早速エアパークCooにてテストを行いました。

「Atlas」のコンセプトはEasy!幅広いEN-Bクラスにおいて、性能、スピードを求めるハイエンドEN-Bではありません。一般的な乗りやすいEN-Bということになります。

まず広げてみると、フレッシュなカラーに目が惹かれます。新しいカラーリングはGinGlidersの新しいイメージにぴったりです。

ラインはメインラインがA,B,Cライザーにそれぞれ2本づつ、スタビライン、ブレークラインを含めても片側8本のラインしかありません。ライン抵抗は大きく減少し、グライダーのパフォーマンス向上はもちろんですが、ラインチェックも簡単になります。新しいブレークコードプーリーは軽量でカッコイイ!そして、ラインが少ない分、ラインカスケード部はアウタースリーブで補強されています。

リーディングエッジはリッジフォイルで補強され、GinGliders得意の美しいカーブを描きます。軽いライズアップ特性にも大きく貢献しているようです。スムーズに頭上に上がってくる特性は、短い時間でライズアップが完了することで、強風時も浮かされること無くテイクオフを可能にすることでしょう。


Boomerang9にも採用されたEPT(Equalized Pressure Technology 内圧平均化テクノロジー)エアフォイルは、気流の変化が伴うコンディションの中でもキャノピーの内圧を平均的に保ち安定した滑空を得られるように開発されたものです。とくに強いサーマルに突き上げられるとき、厳しいシンクに遭遇したときも滑空している感覚を失うことはありません。

トレーディングエッジには、SprintEVOでその性能向上を証明されたハーフリブが施されています。ブレークコードはギャザリングシステムにより、よりソフトなブレークプレッシャーとなっていて、長時間のソアリングも疲れません。深いブレーク操作において確実に重くなるため、失速への挙動は簡単に感じ取れる味付けとなっています。ターンはバンクを伴わないフラットな旋回特性を示し、効率の良い上昇を生み出します。

ビックイヤーはA2ライン一本で大きく潰すことができました。翼端は暴れることなく、安定した沈下を得ることができます。

ランディングも簡単。どの速度域からも確実なフレアー効果が得られ、ギャザリングシステムの効果を強く感ることができます。

シンプル、イージー!ソアリング習得のための練習生から、のんびり飛びたいパイロットには見事当てはまるオールラウンドグライダーです。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2013年02月20日 | Permalink

伊豆ステップアップコース③「ランディング編」

伊豆ステップアップコースも今回が最終回「ランディングを極める編」となりました。

最終回は京都バーズの皆さんも合流。大賑わいとなりました。初日は三筋エリア内の様々なランディングを利用し「斜面ランディング」を行うことでエリア全景に慣れることからスタート!

まずはアプローチ付近に起伏がある、メインランディング。そして定番の大嶺練習場中段へのトップランディング。最後は久保田テイクオフに設置された風船アタックした後、北練習場への斜面ランディングです。

バリエーションに富んだそれぞれのランディングへのアプローチは簡単ではありません。基本は斜面から離れたところで高度処理、変流飛行で進入することです。皆さんこれで斜面ランディングのイメージはできたことでしょう。

2日目はクラブハウスに宿泊メンバーとハイクアップからスタート!5:30にスタートし、三筋山に着くとちょうど日の出が伊豆大島の上に望めました。気持ちよくフライダウンした後にいよいよ本番スタート!

三筋エリアには南西風と東風のコンバージェンスラインが見事に形成され、皆さんもれなくソアリング!残念ながら野外ランディングの練習とはなりませんでしたが、皆さんたっぷりソアリングを堪能しました。




スクールツアーでご来場されたのは七時雨PGSMAPS,バーズ九州SSA浜名湖PGS、コース参加者も含めると100名近いパイロットが!

最終日は朝から西風。丹那エリアへ移動しましたが、午前中は強くウェイティング。午後から数名のパイロットは極上のシェアラインに乗って2200mの雲底を楽しみました。

本当によく飛べた3日間でした。鈴木校長、恩田さん、伊豆フライトハウスの皆様本当にありがとうございました。また来年もお願いします。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2013年02月11日 | Permalink

Mentor3 日本上陸!

待望のNOVA NEW EN-B「Mentor3」日本上陸です。早速エアパークCooでTESTを行いました。

外見がMentor2とほとんど同じ感じですが、よく見るとラインのプランフォームがより簡素化されています。そして、リーディングエッジは3ピースに分割され、皺のないクリーンな仕上がりになっています。(3Dシェイプリーディングエッジ)

まず、持った最初の印象は、重量が軽い!ということです。そして、軽量化された分、もちろんライズアップが軽快なものになっています。頭上に上がってくる過程がスムーズなため、強風時にライズアップしやすく感じました。

ブレークコードはグライダーの取り付けポイントすべてがギャザリングシステムとなったためか、Mentor2に比べ少し柔らかいタッチになっています。しかし、ブレークコードをしっかり引ききった際のグライダーの反応は、Mentor2と同様高い運動性能を示し、試乗したパイロットには好印象を得ることでしょう。


装備重量93kgでテストをしましたが、ハンドリングが柔らかいモノに感じたためか、乗りやすくなったような感じがします。また、日本では上限で飛ぶことはないと思われますが、上限100kgで飛んでみると、。ハンドリングは向上。トップスピードはトリムスピード+15kmの53km/hまで確認することができました。十分なスピードです。滑空比もMentor2に比べ0.6の向上もうなずけます。


ハイエンドEN-Bとして注目の1機になることは間違いありません。

試乗ご希望の方は、スクールへお問い合わせください。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2013年01月31日 | Permalink

PWC Super Final Day11

いよいよ今日は最終日。昨日に引き続きコンディションは最高です。

昨日から続く、野焼きサーマルに入ったかどうかについてのコンプレインは結論が出ず、テイクオフ前に発表されたリストには宮田、シーゲルを含む15名まで膨れ上がりました。最終判断はタスクが終了してからとのことでしたが、テイクオフ前の発表に選手は動揺していました。

タスク距離は83km。宮田の作戦はシンプル。気にせず思いっきり行くのみです。



雲底2800mをガンガンのスピードレースとなりました。最後まで続いた強いコンディションは、波乱なしで展開。ファイナルも決まり、宮田は10位でゴール!!燃え尽きました。ほぼ全員がゴールすることとなり、最終日を飾るに理想的なタスクとなりました。

素晴らしいコンディションで、毎日飛べた最高の大会に、参加選手は満足したことでしょう。しかし、これからTask9の疑惑を晴らす戦いがまだ待っているのです。

閉会式は前には、コンプレインされた選手全員がそれぞれコンプレインシートを提出。そして、宮田、シーゲルと数名は60ユーロを添えた正式なプロテストを行いました。

プロテストの内容はというと、大会途中に発生した、野焼きサーマルでのソアリングについてです。
たしかに、「危険なため、野焼き(煙)のサーマルには入いってはいけない」「入った場合は0スコアー」この2点がブリーフィングで説明されました。しかし、何をもってして野焼きサーマルとするかの詳しい定義は何もなく、タスクボードにも何も記載されませんでした。

PWCのルールブックには、大会中追加されたルールはタスクボードに詳しく明記しなくてはならないとの表記があります。これは、野焼きサーマルについて明確な定義を提示していないミートディレクターの明らかなミスです。
選手は、Task4であった凶暴な上昇風を、危険な野焼きサーマルと理解していました。近くを通ったが、その周辺の弱いノーマルなサーマルしか使っていないことについて問題はないはずです。

PWCA,ミートディレクターのNickyMosでの話し合いは続けられ、ペナルティパイロットは4名までパイロットは絞られました。その中にまだ、宮田、シーゲルの名前はありました・・・。

OKとみなされたパイロットと、ペナルティパイロットの違いの説明はなく、その成績のまま、なし崩しに表彰式は始まりました。ペナルティーを受けたパイロットにとって、まったく不可解であり、不公平です。

宮田、シーゲルはこのタスク成績次第で、総合トップ10に入る可能性が高く、GingliderにとってもBoomerang9がトップ10に5機はいることになる重要な意味を持ちます。最後は後味の悪い終わり方となってしまいました。残念です。

それでも、総合1位アーロン、2位マウラー(弟)と6位ジミーとBoomerang9がトップ10に3機入りました。また毎タスクでは常に目立った飛びができたため、パイロットのBoomerang9への注目度は今回最高!特に軽量なパイロット(宮田、ジミー、アンドレス)が、Boomerang9(M)が良い性能を見せつけたことは強烈だったようです。

チーム戦優勝はもちろんGinGlidersです。今回のメンバーはアーロン、ジミー、宮田、ペトラでしたが、これもBoomerang9のおかげです。Gin開発チームの皆様ありがとうございました。


2013年シーズンはGinGlidersが世界に大会で活躍されることが期待されます。

今回の大会は、1本ゴール手前でミスしてしまいましたが、納得のいく攻めからの結果で、自分では納得できるものでした。Boomerang9デビューのアピールもでき良かったと思ってます。

皆様、最後までご声援いただき、本当にありがとうございました。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2013年01月26日 | Permalink

PWC SuperFinal Day10

今日はこちらに来て初めての快晴のテイクオフとなりました。テイクオフへはグライダー満載のトラックとパイロットは観光バスで1時間かけて移動します。朝早いためか宮田を含め、ほとんどの選手はバスで寝ています。

バスを降りると、まずはテイクオフまでの200mの歩きと約50mの登りが待っています。登り場に着くと、いらっしゃいませとばかりに、馬ポーターのおじさんが笑顔でやってきます。体調が本調子でないので、今日もお願いしてしまいました。

今日のタスクは73km。ただし、40㎞先のゴールまで行き、そしてそのゴールに対し15km半径シリンダー外へ一度出ます。そして再度ゴールに戻ってくるという面白いタスク。15kmのシリンダーはどちらの方向にも出ることができ、最も効率が良い方向へ選手は出ていく選択肢が勝負の分かれ目となります。

スタート前、テイクオフ周辺は強いリーサイド(裏風)となりかなり荒れていて大変。選手はレベル2を連呼。時にはレベル3も・・・。このままではタスクキャンセルになってしまう。まずいと思いながらも何とか雲底で耐え抜き、無事スタート。

前半は山沿いに発生した積雲下をフルスピードで南下。こんな強い上昇風帯をアクセルを100%踏み切った状態で飛ぶことができるとは・・・。昨今のグライダーは凄い!

あっという間にレースは展開し、勝負はやはり、ファイナルグライド手前のサーマル探しです。宮田、ミハエルシーゲルのBoom9コンビは、弱い煙が上がっている雲底へ勝負。
クリーゲル、マイケルのマウラー兄弟とステファンバーガーは低くさらに奥へ突っ込みます。

やや同時にサーマルヒット!+2m/sと弱いですが確実に雲まで続きそうです。先に上げきったのはマウラー兄弟組、宮田シーゲル組もすかさず追いかけます。11㎞のファイナルグライドでその差は詰まらず、宮田5位でフィニッシュ!トップ5にBoom9が3機入るまずまずの結果でした。

本部で結果が発表された後、フランスチームがもう抗議!ファイナルグライド手前のサーマルがファイアーソアリング(タスク4で問題になった)ではないかとのこと。宮田は高度も高く、全く身に覚えがないので相手にしていませんでしたが、突然結果が変更!なんとファイヤーから一番遠くて、最も高度が高かった宮田、ミハエルシーゲルがペナルティで0スコアーになっているではありませんか!!

確かに10数機は低くファイヤーに飛び込み、潰れながら上がっているOZONEのグライダーもいましたが・・・。最も遠く全く問題ない我々がペナルティとはどういうこと!?

早速、文書で抗議書を作り、ディレクターに提出。明日の朝までには、間違いは正されるでしょう。

明日はいよいよ最終日。同じく悔いなく攻めます。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2013年01月25日 | Permalink