PWC USA Task4

昨日の前線通過後、風向きは西風。山火事方向の風となり、ちょっと視界は悪いですが、気温減率は良くサーマルトップは5000mを越えそうです。

テイクオフレベルの西風が強まる予報から、風下へL字に飛ぶ113kmのショートタスク!?が決まりました。

ウインドオープンの11:00になってもテイクオフは西風のフォロー。時たまサーマルブローと共にダストデビルが発生するリーサイドコンディションの中、テイクオフできるチャンスを伺います。僅かな向かい風を狙いローターへ飛び込むようにテイクオフしていきます。


テイクオフ後は強いシンクが続いたかと思うと、荒れた強烈なサーマルで一気に4800m上空までロケットのように上がっていきます。JPA選手は早めにテイクオフ完了。上げきったころ、テイクオフ前はさらにフォローは強まり非常に荒れたコンディションとなってしまいました。4000mを超えている我々はすでに逆転層の上、安定した空域で飛んでいるというのに、テイクオフ前はレベル3をコールする選手が続出!

50%の選手がテイクオフした時点で、やはりタスクキャンセルがコールされてしまいました。4800mも上空の選手は安全な上空から、今度は荒れたSunVallyの谷底へ高度を下さなくてはならず大変。安定して下がる空域が見つかると選手は集まってきて、下降気流の中でスパイラルのガーグルが形成されます。高度を下げるガーグルは初めてです。

谷底のランディングは、強烈なタービュランスコンディションとなっていましたが、さすがPWCパイロット!バラバラになりましたが最終的には安全にランディングとなりました。

かつて経験したことのない強烈なリーサイドでのフライトは怖かったですが、良い経験となりました。素晴らしいコンディションも強すぎるとリスクが伴います。なかなかうまくいかないものです。

夕方には、近くの川で湧き出る温泉に浸かり、体をほぐしました。イエローストーンにも近いロッキー山脈南では、いたるところで温泉が湧き出していて、自然の状態のまま入浴することができます。124℃と高温の熱気が川の水を温め、お湯の温度は最高!温泉が好きなのは日本人と北欧人だけみたいです。

今晩の夕食は秘密兵器のカレーライス!明日に備えました。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2012年08月23日 | Permalink

PWC USA Task3 キャンセル

昨晩の帰宅は何と朝の2:30。それでも8:30のブリーフィングには集合です。さすがのスタッフもお疲れ顔でした。ありがとうございました。

さて、晴れてはいるのですが、上空には湿った空気の進入を示す、乱層雲が・・・。今日はサンダーストームが50%の確率で発生する予報。昨日の疲れもあり、9:00にはタスクキャンセルが発表されました。

レストデイとなった今日、我々JPAチーム最初の仕事は、パンク修理です。廣川さんはガソリンスタンドでのバイト経験を生かし、手際よくパンクを修理していきます。隠れた才能にびっくり!

午後からは近くの温泉にゆっくり浸かり、昨日の疲れを癒すことができました。

夕食は趣向を変えて、サーモンでパワーを蓄えました。皆さん料理上手です。合宿生活も手際よくチームワークバッチリです。

明日から天候は回復。体力勝負は続きます。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2012年08月22日 | Permalink

PWC USA Task2

前線通過のベストコンディション予報により、平野部に出ていく、そして発表されたのは198kmのジグザグタスク!タスクもアメリカンサイズ!


前半からSunValleyを出て行くヘッドウインドレグです。選手は苦しみながらも、難所をクリアーし、まずは平野部へ。

3000m級の巨大な山脈をパスしながら大集団でレースは展開されました。大澤さんはトップ集団で進みましたが、18時を過ぎたところでサーマルは早めの終了。ファイナルグライドで距離を伸ばすこととなりました。

宮田、正木はやや遅れサーマルトップがさがった分距離に結果が出てしまいました。大澤171km、宮田166km、正木161km、竹尾157km。距離競技のためトップと大きな点差が生じてしまいました。

雲底は4400mと、このエリアとしては低く、巨大な山越えを強いられる場所もあり、ちょっとリスクを感じるところもありました。


かなりの広範囲をしかも道のない未開の荒野を飛んでいく場所が多く、すべての選手がHQに戻ってきたのが日付が変わり、朝2:30。

確実に回収するにしても、回収車、スタッフが少ないのは明らかでしたが、それでもこれがUSAだといった素晴らしいタスクでした。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2012年08月21日 | Permalink

PWC USA TASK1

いよいよワールドカップアメリカ開幕です。初日の今日は、ここSunvalleyに来て初めての曇りです。天気予報では晴れのちところによって雷雨。大気はとっても不安定でサンダーストームの危険性があります。

タスクコミッティは、エリアから北東へ50km行った後、10km戻るショートタスクを発表。タスク終了時間は早めの18:00。何とかサンダーストームになる前に安全に終了させたいつもりです。

今日のテイクオフ周辺はとってもクリアー!北風ベースだと山火事の煙がエリアに入ってこないためスッキリ。そして気温減率も大きく、スタート前のテイクオフ上空で4500mまで上がり一斉スタートに備えます。


前半から宮田、大澤、正木はトップ集団下良いポジションで進みます。レース中盤ぐらいから、コース周辺の雲はかなり発達し、雲底ではところどころアラレが降り始めました。最初のターンポイントへの平野部に出る前で、トップ集団はフルスピードで積乱雲をパス!さあ残りファイナルグライドのみとなったころ、後発集団は積乱雲にコースを遮られ、レベル3のコールを始めます。


そして、やはり、タスクキャンセル・・・。4800mの雲底からスパイラルで一気にセーフティランディング。もう少しでゴールだっただけに残念でした。帰り道のりではガスト強風、雨も降り始め選手はやっぱり納得のタスクキャンセルとなりました。

明日は絶好の天気予報です。明日は間違いなくサーマルトップ5000mを超えるでしょう。酸素ボンベの調節をしっかりして飛びます。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2012年08月20日 | Permalink

PWC USA 練習日

アイダホ州は記録的な大山火事に見舞われ、ここSanvalley周辺も山火事に囲まれて大変なことになっています。エリア周辺は煙で霞んでいて、5km先が良く見えません・・・。そして、サーマルも煙粒子に熱を奪われてか、早い時間低い谷底は全く上がりません・・・。かなりトリッキーなコンディションにびっくり。


それでも2日間の練習日が終わりましたが、初日は5400m。2日目は5000mまで上昇した選手がいました。我々も念のために酸素ボンベをレンタルし、高所に備えました。

食事は自炊です。初日はやっぱりステーキ!気合を入れすぎ食べ過ぎたので、今日は押さえてパスタ!正木シェフが腕を振るいました。



JPAチームはチームワークも良く、調整終了。後は大会開始を待つのみです。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2012年08月19日 | Permalink