Task3

朝から快晴!今日こそ良いタスクができそうです。しかし、風は弱いながら南風予報。アネシーでの南風は渋い・・・。そてどうなりますか!?テイクオフに上がると、テイクオフレベルには濁った逆転層がびっしり!高い山の上にはぽつぽつ積雲がありますが、サーマル活動が活発になるには時間がかかりそうです。


それでも気象予報は良いからか、仮発表されたのはAneccyエリアから大きく外に出て周回する78kmのビックタスクです。GPSへの入力も終了し、準備万端!あとはダミーが上がり始めるのをひたすら待ちます。ところが、これだけ晴れているのに、15:00を過ぎてもさっぱりサーマルが上がりません。下層にはいつものバレーウインドは入ってきているはずなのに、逆転層は予想以上に強烈でなかなかブレークしないのです。ついに、タスクは変更され、49kmのエラップスタイムとなりました。それでもダミーは上がりません・・・。

そんな状態でウインドオープンとなりました。最初に出たパイロットがぎりぎりステイできているのを見てテイクオフゲートに殺到!昨日の順位でテイクオフ優先順位が決まるため、79位だった宮田はまったく出ることができません・・・。15:45になってやっとテイクオフすることができました。
ところが、飛んでみるとテイクオフ前は渋いものの、1500m以上のコンディションは劇的に好転していたのです!サーマルトップは2100mに達し、高度高い西斜面沿は連続したサーマルブローが吹き上がりスピードは上がります。とにかく回さず突っ走ります!

宮田はスロベニアのウルバン、フランスの若手ジェレミーの最速メンバーで飛ぶことができました。他のパイロットと競り合うことで、自分一人では決して出せないスピードを引き出すことができます。世界最速といわれるウルバンのグライダーに宮田Boomerang6も引けを取りません!勝負は最終パイロンまでもつれました。ファイナルグライドは湖畔リッジをなめるように流し、ゴールへなだれこみます。ウルバンにはわずかに遅れましたが、1時間18分でゴール!最速はBoomerangプロトにのるアリアスで何と1時間12分!でした。

スピードでは12位とまずまず速かったのですが、スタートが遅いために22位・・・。GAPシステムとはいえテイクオフ順で点数が決まってしまう所は、日本の大会と同じで不公平感は否めません。
とにかく、調子は良いので後半戦は自分を信じて思いっきり攻めます!


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2009年06月17日 | Permalink

Task2

土砂降りの朝です。しかし、天気予報は回復傾向。あわてずHQ(大会本部)へ出発です。さすがに雲底が低く、バスの出発も11:30とゆっくりです。12:30のテイクオフ到着のころには雲の間から日が差してきました。さすがAneccyなんとかできそうです。19:00すぎまでソアリングができるAneccyエリアでは夕方まで待てば、ショートタスクはできるのです。とにかくウェイティングです。


晴れはしたものの、さすがに湿っぽく、なかなか雲底が上がってきません。15:00を過ぎても1500mほどしか上がりません。タスクはTask1と同じくアネシー湖周辺を飛ぶ55kmのレースが発表されました。
エアスタート時間はなんと16:45!これは急がねば時間の余裕がありません。スタート前はAneccy町手前で大きなガーグルで待ちます。雲底が低い中に125機のグライダーがひしめき合います。かなり危険な感じがしましたが、さすがPWCパイロット!まるでイケスの中で餌を待つマグロのようで、ちょっとした水族館気分です。

さて、スタートから宮田はベストポジションをゲット!快調にトップ集団で飛ばします。中盤からは高層雲が張り出し、サーマル活動は急速に弱くなってきたところで、難所の湖渡りがやってきました。トップを引っ張るのはオーストリアのエルムット。低い高度でまっすぐ戻ります。戻った先のプランフェのテイクオフは誰も上がっていません。やや後方の宮田とGinはここで勝負に出ます。大きく遠回りにはなりますが、フリーフライトが上がっている、ラフォクラのテイクオフ下へコース変更!さあどちらに軍配が上がるのか!?

宮田は勝ちを確信!迷い無く突っ込んだのですが・・・。通常なら湖面からの吹上で難なく上昇できるはずが、風は斜面をなめるように吹き抜けるだけです。何とかリッジに張り付き粘りますが、徐々に高度は下がり、無念のランディング。
まっすぐ行った集団は、同じようにプランフェ下の岩盤に低く張り付きましたが、風は上がっていて最後のサーマルをゲット!2名のパイロットがゴールまでたどり着いたのです。完全にやられました。日照が無いときは運も必要です。
まだ始まったばかりです。調子も良いし、気持ちをリセットします。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2009年06月16日 | Permalink

タスクキャンセル

低気圧の接近により、早朝にはザッと雨が降りましたが、集合時間の9時には薄日も差してきました。これはできぞ!気合を入れて出発です。行きにスーパーマーケットで携帯電話のSIMカードをゲット!パスポートのチェックが厳しく、外国人が訪問先の国で携帯電話を買うのが年々難しくなっているように感じます。日本のように携帯電話本体ごと買わなくても、SIMカードだけを買えば、フランスで買った携帯電話ならメーカーを問わず使うことができます。一番安いもので15ユーロ。
さて、今年からPWCではSMS(ショートメッセージ)を使ったレポートバックのシステムが採用されました。ランディングすると安全と位置をSMSで大会本部に知らせるシステムです。自動的にコンピュータが集計して、誰が行方不明かがリアルタイムに分かります。さすがのヨーロッパも大会運営を安全にかつスムーズに行うために新しくルールを決めなくてはならなくなってきているのです。日本から持ってきた携帯電話は何故だかSMSが送れませんでした。日本からPWCへ参戦する方は海外でSMSが使えるかどうか確認する必要がありますね。
さて、バスが出発するプランフェLDには誰も来ていません・・・。いやな予感がしたら、やはり競技はキャンセルとの発表がされていました。低気圧の通過により、上空の風は強く夕方にはサンダーストームとのこと・・・。残念ですがしょうがありません。
しかし、午後になっても雨が降る気配はなく、逆に快晴に!確かに上空の風は強そうでしたが、フリーフライトはできそうです。宮田はアクセルの調節を確認したくて飛びましたが、サーマルトップは1800mまで上がり、昨日のタスクぐらいはできそう!2時間ほど飛ぶことができよい調節ができました。
いつも思うのですが、公式練習日とタスクキャンセルが決まった後は、「何故だかコンディションが良くなる!」パラグライダー競技の最大の謎ですね。
明日から回復傾向です。調子は絶好調!


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2009年06月15日 | Permalink

Task2

いよいよ大会はスタートです。初日の今日は南風、午後から曇ってくる予報。ここアネシーは南風では渋い…。ローカルパイロットは口をそろえて言いますが果たしてどうなるか!?
Aneccyエリアには協会が管理するテイクオフが3箇所ありますが、今回大会で使用するのは一番広い「モマーン」となります。テイクオフするとすぐにアネシー湖上に出ることができ、朝早くからマヌーバやアクロトレーニングの生徒で賑わっています。

南風は予想通りサーマル活動を押さえ込み、13時を過ぎてトップアウトできない状況が続きました。今回のタスクコミッティは伝説のチャンピオンのお二人!「ハンス・ボーリンガー」と「パトリック・ベロー」です。強烈な個性の2人がちゃんと話し合えるのかが謎ですが、ディレクターであり、地元インストラクターの「ジョエル」がどうまとめるかが注目されます。

ダミーはまったく上がりませんが、アネシー湖周辺の58km定番タスクが発表されました。コンディションが読めないためにエラップタイムレースです。ダミーがステイし始めた14時にゲートはオープン。宮田は早めにテイクオフできセカンドグループでスタート!高層雲が張ってきてはいるもののコンディションは好転し、サーマルトップは2200m。ハイスピードレースは始まりました。先行組はパトリック・ベローを含む地元フランスパイロット。宮田は、ヨーロッパチャンピオンのグレッグ・ブロンドーと追走します。Boomerang6のスピードとパフォーマンスは素晴らしく、リズムに乗ったとびができれば楽にレースを進めることができます。

中盤を迎えたころには完全に先行集団を抜き去り、トップに出ることに成功!よーしこのまま今日はいただき!と思っていたら、最終パイロンでサード集団は2500mまで上がるサーマルをゲット大胆なショートカットで、先行組みを捉え団子状態でファイナルグライドへなだれこみました。宮田は15位ぐらいでゴール!


まずまずのスタートに満足していると、雨がぽつぽつ・・・。無線では「レベル3」が連呼し始めました。どうやら後発組は雨につかまっているようです。いやな予感がしましたが、やっぱり主催者は安全のために「タスクキャンセル」をコールしてしまいました。エラップスタイムのため、ゴール者が大勢いても自動的にキャンセルになってしまいました・・・。残念ですがしょうがありません。調子もよいため、良いシュミレーションができたと考え明日から再スタートです。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2009年06月14日 | Permalink

PWC France Aneccy

2009PWCヨーロッパステージ第2戦目がフランスAneccyにて開催されます。
Aneccyはいわずと知れた世界有数のパラグライダーリゾートとして知られており、夏場は世界中からパイロットが集まり賑わいます。ヨーロッパアルプスの東の端に位置し、南北に連なる山脈がすばらしいコンディションを作り出します。



午後にコンディションのピークがくるため、午前中周辺エリアからはXCフライトでテイクオフしたパイロットもAneccy湖周辺へ飛んでくるのです。練習日だった13日は素晴らしいコンディションとなり、アネシー湖を取り囲むように、パラグライダーが飛び交う様子は圧巻です。夕方のアーベントコンディションでは、空中に300機はいたでしょうか!?


Aneccy周辺のSavoe地方は、2003年からAerotactチームのトレーニングエリアとして使っており、エリアは熟知しています。また、2004年に開催された同じくPWCでは総合8位と相性にエリアです。このエリアならではの超ハイスピードレースにワクワクします。自分の力を出し切ればチャンスは十分あります。ご期待ください。


投稿者名 宮田 歩 投稿日時 2009年06月13日 | Permalink